革の用語集

アイロン仕上げ(プレス)

グレージング同様に加熱、加圧によりつや出しや平滑化効果を上げた革。尚、さまざまな模様の凹凸面を持つ金属板でのプレスにより型押し革となる。

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アドバン仕上げ(ブラッシュオフ)

通常のラッカー上塗りを行った後、濃色で厚めのラッカー上塗り、もしくは、W/Oエマルジョンラッカー(ベール塗膜)を塗布。製靴工程において綿バフを用い、塗膜表面を研磨してベール塗膜を除去し、不規則に変化する色調の濃淡をつけて立体感を強調する仕上げ。

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アニリン仕上げ革

塗膜の透明度が最も大きく、外観的に革本来の銀面模様の特徴を生かした仕上げ。着色剤は染料が主流。

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油鞣し[あぶらなめし]

鞣しの仕上げ工程中に、多量の油やグリースを吸収させた革をいう。油の酸化物がコラーゲンと結合することにより、耐アルカリ性で柔軟な革をつくります。

油鞣しの代表的なものは、セーム革、甲州印伝革、姫路白鞣し革があります。

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アンティーク仕上げ(ハイドステイン)

銀面染料液を不規則な模様に塗布し、古風な雰囲気をつける仕上げ。

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エナメル革

パテントレザーとも言われ、革の銀面にウレタンなどの耐摩耗性で光沢のある合成樹脂仕上げ剤が用いられた革。上塗りに膜厚のポリウレタン樹脂を使用したプラスチック感の強い仕上げ。

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オイル仕上げ(プールアップ)

革表面にオイル感をもたせ、革を折り曲げたり表面に圧力を掛けた後に色の差が生じます。このタイプの革は、下地革の調整から仕上げに至る過程でオイル感を感じる様に処理されます。

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オイルドレザー

動物油(主に魚油)を使って皮を鞣すこと。特別なソフトでしっとりとした革の製造に使用する。

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オーストリッチ

ダチョウの皮。羽を抜いた後が丸く突起しているのが特徴。丈夫で高級素材。

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カウ(成牛)

生後約2年程度の雌牛で、厚いがステアよりは薄い皮。

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カーフ(子牛)

生後6ケ月ぐらいまでの子牛の皮。薄くキメ細やか柔らかくしなやかでキズが少なく牛皮で最も上質とされる。

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型押し革

主にタンニン あるいは クロム&タンニンの複合鞣しの革の銀面、または塗装仕上げ面をプレスで加熱、加圧し 種々の型を押し付けた革。

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ガラス張り革

クロム革製造において、乾燥の工程でガラス板やホーロー板に張り、乾燥後 銀面をバフィングし、塗装仕上げした革。表面が均一であることから裁断歩留まりは良いが、やや硬い。

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顔料仕上げ革

ガバリング仕上げともいい、塗膜中に無機系顔料を主に銀表面のキズやむらを目立たなくする仕上げ。塗膜の透明度は最も少ない。

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キッド(小山羊)

小ヤギの皮でキメ細やかで、特に高級な靴の甲革や手袋などに使われる皮。

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キップ(中牛)

生後約6ケ月〜2年程度の中牛の皮。カーフより厚手で、カーフについでキメ細かく上質な皮。

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銀付き革

動物皮の本来の銀面模様を生かして仕上げした純正革。

厚い皮を2〜3枚にスライスした一番上の表面の付いてる革。

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銀磨り仕上げ革

仕上げ前に、銀面をサンドペーパー等でバフィングして塗装仕上げした革。銀面が削られているので、表面の革本来の毛穴模様は無い。

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グレージング仕上げ

摩擦仕上げともいい、グレージングマシーンを使用する仕上げ。塗膜表面をガラスまたはメノウ等で往復運動して摩擦し、摩擦熱、加圧によりつや出しや平滑化効果を上げた革。

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クロム鞣し

鉱物鞣しのこと。工程はそれぞれ異なっているが、全てクロム塩を使用する。一般的には硫酸クロム、あるいは重クロム酸ナトリウム、あるいはカリウム塩を使用する。

特徴としては、ソフトで柔らかく、耐久性・耐水性に優れ伸縮性に富む。但し、水を含むと乾燥しずらい。

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毛皮

毛をつけたまま鞣して仕上げた革。

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ゴート(山羊)

ヤギの皮でヒツジ皮より強くやや硬いが感触がソフトな皮。毛穴の形状に特徴(特有な凹凸)がある皮。

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コードバン(馬のお尻の皮)

馬のお尻の部分の皮ヲタンニン鞣し染色した 非常に褐色の光沢があり強い革。

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コンビネーション鞣し(複合鞣し)

二種類またはそれ以上の鞣剤の併用による鞣しのことをいう。または「複合鞣し」という。

例えばクロム鞣し後にタンニン剤等で再鞣しすることにより、単独鞣しでは得られない多様な鞣し効果を得る利点がある。

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シープ(羊)

ヒツジの皮で薄く軽く柔らかい。毛によって大きく「ヘアーシープ」と「ウールシープ」に分類される。

防寒材として優れ、グローブやブーツなどに良く使用される。

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しぼ

革の銀面を内側に折り曲げた時に出来るしわの状態をいう。

このしわが細かく均一である場合、しぼが良いと評価される。

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シュリンク革

鞣しの工程中に、特殊な薬品を使うことにより革の表面(銀面)を縮ませシワをよせた革。

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スエード革

皮の肉面をサンドペーパーなどでバフしベルベット状のケバをもつように起毛させた革。

特に小牛・ヤギ・ヒツジなど小動物により作られます。

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スキン

小・中牛皮、羊皮、などの様に薄くて小さい軽い皮。

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スクエアフィート(sq.ft)

諸外国での革のサイズを示す面積単位。 1sq.ft = 30.479? × 30.479? = 928.969c? (約9.29DS)

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ステア(成牛)

生後3〜6ケ月に去勢し、2年以上(22Kg以上)たった雄(オス)の成牛皮。

靴甲革、靴底革、カバン類、家具、インテリア、ベルト等 最も良く使われる皮。

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セミアニリン仕上げ革

アニリン仕上げと顔料仕上げの中間的な仕上げ。銀面の小さなキズを目立たなくし、革表面の銀面模様を残します。

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底革[そこがわ]

主に成牛皮をタンニン鞣しした、厚くて硬いなめし革。

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サドルレザー

馬の鞍に使う植物タンニン鞣しの厚みのある牛革。

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スムース

一般に皮を鞣して染色しただけの、銀面を活かした純正革。

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タンニン鞣し

天然植物鞣しのこと。木の皮、小枝、木の実、葉、幹などから抽出したタンニン物質、俗にいう「渋」で鞣すので「渋なめし」ともいう。

特徴としては、自然な風合いがあり伸びにくい。使えば使うほど独特の黄褐色になり、使い込むほど柔らかくなる。

水にぬれても乾きやすい。

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ダブルフェイス

主に、ラム毛皮の肉面をスエードまたはナッパ調(羊・山羊皮からグローブや衣料用に柔らかく仕上げた革)に仕上げたもので、両面の利用が可能。

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ツートン仕上げ

型押し革の仕上げに用いられ、型の凹凸を色の濃淡によって強調する方法。

また、色だけでなく ツヤをだしてのツートンもある。

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デシ(DS)

日本での革のサイズを示す面積単位。 1DS = 10cm × 10cm = 100cm2

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トカゲ

爬虫類皮革の中でもポピュラーな革。一般的に丸斑紋模様が特徴で リングマークトカゲが最高級品とされています。

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床革[とこがわ]

皮を2面以上にスライス分割して得られた、銀面を持たない床皮を原料とした革。

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鞣し[なめし]

生皮(一般的に動物から剥いだ状態)の毛を取除き種々の薬品を用いて「皮」から「革」へ化学的な変化を起こさせること。生皮のままだと、腐ったり、乾燥してニカワ状になってりするので鞣すことによりこれらを防ぎ 長期に使用できる様にします。

用いる鞣し剤の種類により、出来上がる革の品質もかわってくる。

主な鞣し方には、  (1)クロム鞣し  (2)タンニン鞣し  (3)コンビネーション鞣し  などがある。

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ナッパラン

スエードやムートンのケバ面を塗装または、樹脂膜を張り合わせて表面の様に仕上げた革。

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ぬめ革

底革よりやや薄いタンニン鞣ししたもので、底革より柔らかく仕上げた革。

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ヌバック

特に牛皮の銀面をバフして起毛させたベルベット状の革。スエードやバックスキンに比べケバが非常に短い。

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ハイド

成牛・馬皮などの様に25ポンド(約11.5kg)以上ある厚くて大きな重い皮。

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馬革 [ばかく]

判が大きく やわらかさが特徴。バット部(コードバン)以外の全体にかけては組織が粗く、裏革などに多く使われる。

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バックスキン

鹿皮の銀面を除去しビロード状に起毛させた革。

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撥水加工

水が革の表面についた時、水滴としてはじかれる様な、革表面加工処理。加工剤としては主にワックス、シリコン化合物、フッ素化合物等が使用される。

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バニシング仕上げ

焦がし仕上げとも言われ、革の表面を綿バフの摩擦熱で焦げる様に処理した革。通常のバインダー、顔料等の仕上げでは焦がし効果が得られず、タンパク質系仕上げ剤、ワックス、顔料、染料等を用いて仕上げます。

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ハラコ(牛の胎児)

牛の胎児の毛皮。不幸にも母体のお腹の中で亡くなった胎児の皮。このため少量で小さいので希少。

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パール仕上げ

光が多重反射して真珠様光沢の効果を示す仕上げ方法で、パールエッセンスには天然魚鱗と雲母を基材とした人工パールが利用されています。この仕上げは上塗りラッカー液中にこれらのパールエッセンスを加え、必要に応じて染料または透明性顔料で着色して使用。

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ピッグ(豚)

ブタの皮。摩擦に強く利用範囲が広い。軽量で耐久性、通気性に優れる。毛穴に特徴(3つづつの穴)がある皮。

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プリント仕上げ

革の表面に各色、各様の模様付けを行う仕上げ方法で、プリントロール法、捺染法、転写フィルム法等があります。

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ブル(成牛)

生後3年以上の去勢されていない牡牛の皮で厚く、最もキメが粗い。主に底革に使用される皮。

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ペッカリー

中南米諸国原産の柔らかい野豚の皮。

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ヘビ

美しい鱗の斑紋が特徴。特にニシキヘビ(パイソン)が主流だが、あまり丈夫でないのが欠点。

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ベロア

成牛皮の裏面を起毛させた革。スエート゛よりも粗く毛足も長い。ナップドレザーともいわれる。

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防水加工

革に水がついた時、濡れ、吸水等を防止する処理。

防水剤としては主にステアリン酸ジルコニウム、シリコン系化合物、フッ素化合物などがある。

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ボーデットレザー

銀面に手、または機械により軽くきざみ目をつけたり、軽いしわ加工や型押しを行い細かい線の模様を入れた革。

揉み革ともいう。

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メタリック仕上げ

革の表面に金属の光沢感を表現する仕上げ法で、各種方法がある。

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ラム(子羊)

子ヒツジの皮で薄く強度は弱い。毛皮原料としては良質な皮。

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ワニ

爬虫類皮革の代表的な革。大きくクロコダイル科とアリゲータ科の二種に分かれる高級革。

特にイリエワニなど有名。また部位では肚ワニという、ワニの腹部が高級とされる。

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