泥染めとは、奄美が世界に誇る伝統産業「本場大島紬」の染色技法で、1300年の歴史があります。
島に自生するテーチ木(学名 : 車輪梅)の木600kgをチップ 状に砕き、大きな釜で2日ほど煮込み4~5日程寝かせて煮汁を自然発酵させます。その染料(煮汁)を用いて素手で空気に触れるように革に揉み込んでは絞り、染料を入れ替えては揉み込むという作業を何度も繰り返します。やがて、革は染料に含まれる「タンニン」成分などで茶褐色に染まっていきます。
奄美の特定の地域の泥は鉄分が多く、粒子が細かく丸いという特徴があります。テーチ木の「タンニン」と、泥の「鉄分」が反応し「 黒褐色」に染まることで 、独特のの深い色合いが生み出されるのです。
泥染めレザーは伝統工芸の技術を残すべく革を染める、という新たな挑戦のもと、10年の歳月をかけ生み出されました。化学染料では表現できない深い黒と茶褐色の色合いや、絞り柄ならではの一点物の色模様に恥じない素材になっています 。
テーチ染め
泥染め 絞りパターン1
泥染め 絞りパターン2
泥染め 絞りパターン3